2014年11月5日~7日に横浜のパシフィコ横浜で開催された「第73回日本めまい平衡医学会総会」に行ってきました。
11月5日(水)診療後の21時の新幹線に乗って、24時前に会場近くのJR桜木町のホテルに着きました。会場は、みなとみらいという横浜港の埋め立て地です。今回は、時間がなく初日のみでしたが、なかなか有意義な一日でした。
まず、基礎研究のコースで「小脳と追跡眼球運動」という講演があり、小脳の部位別機能の解説がありました。特に、滑動性追跡眼球運動(ゆっくり動く標的をずっと目で追うこと)に対し、その追跡運動をするかしないかの選択を小脳がしているという結果があり、小脳の機能の複雑さが徐々に解明されてきた感じがします。
次に「片頭痛とめまいupdate」という講演で、片頭痛の原因として、三叉神経が脳血管(特に脳硬膜の血管)に作用して炎症物質を血管により脳内へ広げ、そこで頭痛を起こすという説が有力である。片頭痛に対しちゃんと予防などせず、その場しのぎに頭痛薬を飲んでいると、薬物乱用性頭痛を生じ、かえって頭痛がひどくなる。セレニカなどの予防薬が、発作の抑制に有効であるなどのお話がありました。
そのあと、「外側半規管型良性発作性頭位めまい症」のパネルディスカッションがありました。外側半規管型良性発作性頭位めまい症は、急に発症するめまいの原因の一番多いものである、良性発作性頭位めまい症の一つです。このバリエーションがいろいろあり、最近話題のライトクプラや、クプラ結石が半規管内に移動してめまいの正常が変化する例などの討論がありました。当クリニックでもこういう症例は時々経験するので参考になりました。その他に、ポスター掲示のセッションがあり、いろいろな発表がありました。
開業してから、他科の先生と話すことが少なくなりましたので、久しぶりに知人たちと話をしたり、他の先生方の発表を聞いて、新鮮な気持ちになりました。今後も更に研鑽を積んでいこうと改めて思いました。
今回臨時休業させていただき、知らずに11月6日に来られた方にはご迷惑をおかけしたと思いますが、どうかご理解のほどをお願い申し上げます。
今後も、学会には積極的に出席しようと思いますので、よろしくお願いいたします。